遺言書を書くときの注意点

遺言書を書くときの注意点 Ⅰ

自分の財産を「財産リスト」に書き出してみましょう。

遺言書を書くときの注意点 Ⅱ

< 基 本 >自筆証書遺言を書くには、まず筆記用具と書き方から。

遺言書の用紙は破れにくいものを使う

遺言書の用紙は、破れにくい用紙を選びましょう。便箋やレポート用紙などが良いと思います。
筆記用具は、消えやすいものは避ける
ボールペンや万年筆など、文字が簡単には消えないもので書きましょう。

普段の筆跡で丁寧に書く

筆跡がご本人のものと違うなどと言われないように、普段と変わらない筆跡で書きましょう。

正確な字で書く

漢字が思い出せなくて、つい誤字(嘘字)を書いてしまうことはありませんか? その誤字(嘘字)により、遺言の内容が、本人が望んだことと別の意味に解釈されてしまっては大変です。文字は正確に書きましょう。

遺言書を書くときの注意点 Ⅲ

< 用 語 >ここでは、遺言書を書く際に使用する用語について解説します。

相続人には「相続させる」と書く

法定相続人(配偶者や子など、法律で相続権があると認められている人をいいます。)に財産を継がせたいときは、「~に相続させる。」と書きましょう。
「託す」、「任せる」、「あげる」、「譲る」、「与える」、などの用語を使用すると、「相続させる」とは別の意味に解釈されてしまい、遺言者の意図に反する結果になりかねません。相続人に対しては、「相続させる」と書きましょう。

相続人以外には「遺贈する」と書く

法定相続人以外の人に財産を譲りたい場合は、「~に遺贈する。」と書くのが基本で正確です。
「譲る」、「あげる」、「与える」と書いても「遺贈」と解釈されますが、相続人以外に財産を譲りたい場合は、「遺贈する」と基本どおりに書きましょう。

遺言書を書くときの注意点 Ⅳ

< 特 定 >相手や物の特定が不十分だと、遺言の効力が生じません。

相手は、続柄、住所、生年月日などで特定

世の中には同姓同名の人が沢山います。そこで遺言で相手を特定するには名前だけでなく、住所と生年月日、あるいは住所と職業とか、他人が見ても確実にその相手を特定できるように書くことが必要です。
親族の場合は、名前と続柄(私の妻とか、私の長男とか)を書けば特定できます。

不動産は、登記上の所在・地番・家屋番号で特定

遺言の目的物が不動産の場合は、法務局で最新の不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)を取得し、そこに記載されている土地の所在と地番(建物であれば所在と家屋番号)を正確に書きます。
建物は登記されていないものもあります。その場合はどの土地の上にある建物か明らかにするため、土地の所在と地番を正確に書いてその上にある建物であることを明記します。

不動産以外の財産の特定

不動産以外にも、預貯金、有価証券、動産、自動車、金銭債権など様々な種類の財産があります。遺言書にこれらの財産を記載するときは、39頁以下の「財産の特定の仕方」を参照しながら、正確に記載しましょう。

遺言書を書くときの注意点 Ⅴ

< 付 言 >「理由」や「想い」、「願い」を書く付言の勧め

遺言書に記した「特別の想い」や「願いごと」のことを「付言」(ふげん)といいます。付言には法的な効果や拘束力はありません。しかし、相続人に対する感謝の気持ちや心情、メッセージなどを書くことにより、相続人どうしの感情の対立を防いだり、遺言内容に対する不満を和らげたりするなどの効果が期待できます。

例えば、特定の子だけに財産を継がせる遺言を書くときは、自分がなぜそのような財産分けをするのかという理由を書くことで、遺産を受けられなかった他の子たちの不満を和らげ、遺産争いを回避できるかもしれません。

葬儀の方法についての希望や、臓器提供したいとか、遺骨の一部を散骨して欲しいなどという付言の例もあります。これらの付言には法的な強制力はありませんが、遺族が納得できるように、その理由をしっかりと書いておくと、あなたの最後の願いを遺族が実現してくれるかもしれません。

【付言の例文1】長男に相続させる理由を説明

この遺言で、私の唯一の財産とも言える不動産を長男の太郎に相続させることとしたのは、私が闘病中、太郎は毎月医療費の仕送りを欠かさず、また多忙にもかかわらず最後まで献身的に私の面倒を見てくれたからです。太郎には金銭的な都合で大学へ行かせてやることができなかったことも気がかりでした。

【付言の例文2】妻の老後の面倒を子供に託す父の最後の願い

妻花子の今後の生活に不安がないように、私の全財産を妻に相続させることとしました。子供たち3人は、私の思いを理解し、この遺言に不満を持つことなく、仲良くお母さんの老後の面倒をしっかり見てほしい。それが父の最後の願いです。とてもよい家族に恵まれて幸せな人生でした。ありがとう。

【付言の例文3】葬儀の方法についての希望

生前から家族に伝えていたとおり、私の通夜、告別式は行わず、身内と親類縁者だけの密葬としてほしい。

【付言の例文4】長男へ遺産配分が少ない理由を説明

長男の太郎には、これまでかなりの事業資金を提供しました。この点を考慮して、遺産の配分を決めたことですから、太郎はこれを十分理解してください。