お盆で帰省されたら、亡くなったご先祖様の土地が・・・
相続登記の義務化に関する法改正はそもそもが所有者不明の土地があまりにもたくさんあることが社会問題になっていることが原因のようです。
12年前の東日本大震災の際に、津波に流された海辺の居住地を、新たなに高台に移して居住地として開発しようとした行政が、その高台の土地の所有者が解らずになかなか進まなかったという事例があるそうです。
確かに、相当長期にわたり、家も建てられず、農業や林業にも活用されず、誰が所有者なのかがわからなくなってしまった土地もあることでしょう。 高度成長やバブルの時代には「先行投資だから・・・」、「いつかは新幹線が通るから・・・」という甘い言葉で誘って土地を売る原野商法という土地の売買も行われていました。 こうして売られた土地が、価格が上がることもなく、固定資産税の課税もされず、原野のまま何代にもわたって相続され、いつしか所有者不明土地になってしまった事例もたくさんあります。
今、日本には九州の面積と同じくらいの所有者不明の土地があるそうです。 この問題にようやくメスが入ることになりました。 所有者不明になっている土地の所有者を明確にするために、あるいは所有者不明の土地を増やさないようにするため、政府をはじめ法務省などの役所も動き始めました。
お盆で帰省されたら、亡くなったご先祖様の土地が誰に相続され、今はどう活用されているのか?そして登記を忘れていないか、確認してみてください。とても大事なことだと思います。