2021年2月のお客様 事例:遺言

遺言って考えたことありますか?
「まだまだ早い。」
「死ぬなんて縁起でもない、考えたことない。」という人も多いかもしれません。

自分まだまだ元気だから必要ない!そう思っていても、不慮の事故で亡くなることもあります。いつ何が起きるか分からないのが人生です。

「遺言さえあったら・・・兄弟でこんなに争わなくて済んだのに・・・」とか
「亡くなったお父さんはどう思っていたんだろうか?」などということは少なくありません。

また、「お父さんなんだか最近ボケて来てるわ。」なんて思っているうちにあっという間に認知症が判明・・
そうなると遺言書は作成出来なくなってしまいます。
認知症と判定されると公正証書遺言も同じように作成することはできません。公証人が遺言を残す人の意思の確認が出来なければ作れないのです。

あるご相談者の実話なのですが、5年前にお父様を亡くされて、その相続人は相談者のお母様と弟さんの3人だったそうです。相続したものはご両親のご自宅の土地建物と現金預金、その時は円満に問題なくお母様の名義にして相続手続きが、完了できたそうなのですが、その後、お母様が認知症に・・・
お母様が亡くなったあと、お母さんの名義の土地建物と現金預金について兄弟間で話し合わなくてはならなくなりました。

お父様を亡くされてからの5年間、お母様の生活の支援から始まって介護に至るまで、兄弟間でバランスに偏りが出てきていました。この遺産分割協議はどうも簡単には行きそうもありません。
こんな時、「お母さんの遺言書があったら・・・」と考えるのはご相談者のお兄様の方です。
しかし、後の祭りです。決着が着くまで兄弟間で話し合わなくてはなりません。
この際、亡お父様からの生前贈与などはもちろん、お母様の介護に対する貢献度なども踏まえて兄弟間で話しあわなければなりません。
なかなかスパッと気持ちよく遺産分割協議が終わるかどうか?不安が残るところです。

お元気な方に「そろそろ遺言書を書いてくれませんか?」と聞くのはなかなか難しいかも知れません。

ご自身が亡くなって、複数の方に遺産を相続することになる方は、ご自身で遺言書を書くことをお考えになってはいかがでしょうか?