遺言セミナー開催

先日、私が参加している異業種交流会で私が講師を務め、遺言について約60分間、遺言の仕方・させ方、失敗しない相続とは?と題したセミナーを開催させていただきました。

冒頭、漢字で書く遺言を何と読むのか?
「いごん」と読むのか?「ゆいごん」と読むのか?などの話題で「紀州のドンファン」のエピソードなどで場の空気を和ませた後、そこからは定番でもある自筆証書遺言、公正証書遺言について語り、その違いや不可欠な構成要素などについてご説明しました。

そして、今回、あまり他の司法書士の先生方が語らない=多くの方がお聞きになったことがないであろう「遺言のさせ方」についても私見を交えてお話をさせていただきました。

親がいつかは来るその日に備えて遺言を書いておいて欲しい、兄弟との相続について親の意思を明確にしておいて欲しいと思ってもそれを親に伝えるのは意外に難しいものです。子どもが「こうしてほしい」と強く主張しすぎると、「遺産目当て」と誤解され、親が拒否感を持ちます。あくまで「親の意思を形にするお手伝い」という立場で進めます。当たり前のことかもしれませんが、伝え方を間違えると親と不必要な揉め事になることもあるでしょう。相続の手続き面や将来の家族の負担軽減を中心に話すのがポイントです。親が「遺言なんて必要ない」「家族仲が良いから大丈夫」と考えている場合、まずはメリットを伝えましょう。

伝え方の例として・・・
「遺言があると、お母さんが亡くなった後、私たちが揉めなくて済むんだよ。」
「お父さんの想いを、私たちにきちんと伝える方法なんだよ。」
「書いておくと、手続きがすごく簡単になって、お母さんの財産を守れるんだ。」
などの事例をご紹介しました。

セミナー終了後、数多くの質問もいただきました。多くの方がこの遺言という問題に関心を持って、争いのない円満な相続が出来ますように、そしてその意手伝いが出来ましたら何より幸いです。

司法書士芳村健